技術と芸術を繋ぎなおす、新しい世代の表現者たちによる二日間のパフォーマンス・イベント。
既存のジャンルで括ることのできない上演芸術のための実験的プラットフォーム「Alternative Act」による、アートとテクノロジーの祭典、「Tech Performance Fes」を開催する。
高度なテクノロジーが芸術制作や発表のための手段として扱われることがもはや当たり前のこととなった現代、そうした作品が発表される機会もまた増加傾向にある。しかしながら、演劇やダンスといった既存のジャンルに当てはめることのできない上演芸術においては、そのための発表の場や実験の機会はかなり限定的なものとなっている現状がある。そして、だからこそ、それらはまだまだ大きな可能性を秘めている。
テクノロジーが作品を構成する要素として用いられることが当たり前のことになっていくほど、技術をただ技術として見せるのでなく、テクノロジーとどのように向き合い、それをどのように扱うのかという、作家自身の明確な態度が求められるようになっていくことだろう。1990 年代に生まれた私たちの世代は、「デジタルネイティブ」と呼ばれる最初の世代であり、幼少からテクノロジーやデジタル機器に慣れ親しみ、その存在を当たり前のものとして共に生きてきた。テクノロジーに対する特別視のない態度は、作品における先端技術の扱われ方にも密接に関わっている。私たちが芸術の内にテクノロジーを用いるとき、もはやそれは数ある素材のひとつとして扱われる。そしてその態度は、私たち以降の世代特有のもののように感じる。
本企画では、日頃よりテクノロジーを用いて実験的な試みを続けている新しい世代の作家をオーガナイズすることで、次の世代のテクノロジーとの向き合い方を思考し、これまでにない上演芸術の創造と未来の芸術・テクノロジーの有り様についてビジョンを提示するものである。
Credits
主催: Alternative Act 実行委員会(岡ともみ、小林舞衣、野口翔平、増田義基、松浦知也)
ロゴ&フライヤーデザイン: ひらやま よしかつ
動画制作: FMS_Cat
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京